極真会館 静岡南道場
こちらは妖刀村正・大石代悟首席師範の管轄する道場です。 責任者は柴田自由(四段)。 全日本大会にも出場経験があり、現在幼年から一般までを精力的に指導している。
仲間の応援
 中学の次女は陸上部に所属している。
 その娘が補欠とは言うものの「4X100m」で東海大会に出る事になったので、愛知県瑞穂公園陸上競技場まで応援に行って来た。
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 正メンバー4人、補欠2人、引率の顧問1人、副顧問1人の計8人は前日入り。我々応援隊は当日早朝静岡を発つ。正副メンバーの親は当然だが、それ以外にも自分は出場しないのに応援に行った子達が10名前後いた。保護者も含め総勢で30名近くになっただろうか。
 羨ましく感じた。
 我々の「カラテ」もそうなってもらいたいと思った。
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 当日はお盆休み初日。
 東名高速は大渋滞し、会場到着は1時間遅れ。予定していた予選を応援することは出来なかった。運良く予選を勝ち抜いたので決勝を応援することが出来たからいいものの下手するとただ競技場へ行っただけで帰ってくることも予想されたわけだ。さらに、会場到着は午前10時。決勝は午後4時40分予定。約7時間をたった1分のためにただひたすら待ち続けた。みんなは「仲間の応援」だけを目的に行動した。
 本当に素晴らしい。
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 陸上競技は大会偏重ではないはずだ。
 ましてや中学校の部活動だからこそ大会偏重であってはならない。
 一生懸命練習し、仲間とのかかわりを学び、身体と心を鍛えることが中学校の部活動のあるべき姿であり、当然、プロ選手を目指している生徒もいないだろう。しかし、大会を通してみんながまとまり多くのことを学んでいる。

 ではカラテはどうなのか?
 
 カラテも大会偏重ではない。しかし、それを目標とすることで本人も家族も周りの仲間も団結できる。学校という公の場ではないかもしれないが、一生懸命稽古することや仲間の応援を通じていろいろなことを学ぶことが出来る素晴らしい場所だと自負している。
 このことは何度も何度も伝えてきた。
 にもかかわらず、自分の試合が終わったらさっさと帰ってしまう道場生もいまだに存在する。ましてや他人の応援にそんなにたくさんの人間が行くだろうか? どうだろうか?

 もし、そういったことがまだまだ不十分であったなら、それは私の力不足なのだろう。
 本当の極真精神を伝えるには我々指導者がもっともっと努力しなければならない。そう感じた一日だった。
合宿・演芸会
 合宿では、夜の親睦会で各道場が趣向を凝らした出し物が披露される。各道場とも、この時ばかりは先輩・後輩関係無く、普段の道場稽古以上に熱が入り練習して来ているようだ。
 昨年は全日本大会の準備もあり演芸会どころではなかったが今年はそういった心配も無く心置きなく演芸会の準備が出来たことだろう。
 西部地区のある道場は小学5年生が後輩道場生のほとんどを引っ張り先頭に立って「芸」を行う。毎年のことであるがその年の流行を織り交ぜ実に上手く纏め上げる。
 強持てで有名な先生率いる道場もトップバターとして数々の芸を披露してくれた。

 さて、わが南道場はというと特待生の中学生を中心としたメンバーが工夫を凝らした芸を披露してくれた。
 1、南道場特別ルール説明
 2、総裁直伝・真剣白羽取り
 3、息吹特別強化稽古・・・指導橘先生   など、文章ではまったく伝わらないだろうが・・・。

 普通、こういった舞台の上は、物怖じしない小学生か、はたまた、人生経験豊富な社会人の皆様の独壇場となるのだが、わが南道場だけが中学生中心のチーム編成であった。中学生というと多感な時期で舞台の前で何か披露するなど苦手な子たちが多い中、彼らは本当によくやってくれた。お疲れさん、又来年頼みます。
雄太
 雄太の入門は小学2年生の時。7年が経過した。当時はちょっと太っていて、新年会で豚汁を出すと「今年は5杯食べた。」次の年は「7杯食べた。」と言ってみんなに笑顔を振りまいていた。しかし、今はすっきりとして稽古の賜物か筋肉も充分に付いた。07年の県大会では千葉の強豪を相手に健闘し3位入賞を果たした。保護者の間でも「雄太はいい!、指導も出来る、実力も付いた、いい男になった。」と評判だ。

 そんな雄太が特待生として週に5回以上、月20回以上の稽古を約1年間無事に終え、この7月を持って特待生期間を満了する。
 そこで区切りの意味として10人組手に挑戦した。
 対戦者は中学生を中心としたメンバーだが、9人目・10人目は江藤・橋本の両一般部の先輩が締めとして対戦してくれた。
 雄太の普段の稽古は、まず、ランニング2kmと補強各150回以上から始まる。これをこなしてから、道場稽古に参加する約束になっている。このベースがあってこそ、その後の技術稽古が本当の力になる。また、決められたことをこなすことによって精神的に強くなる。
 雄太他特待生はこういった稽古を通して精神的に成長してきた。

 組手の内容は予想通り、技術・スタミナとも充分であり、近い将来黒帯を締めてくれると確信している。これから、彼は受験に突入する。この受験を乗り越え、それでも尚、極真カラテに対する思いが変わっていなければ来年は黒帯に挑戦してもらいたい。
東部地区・夏季合宿4
 東部地区の合宿に参加した理由は二つあった。一つはサムソンの連続組手を見る事。もう一つは山梨県大会やエコパ大会の打ち合わせをするためだ。
 合宿に参加する上級者は稽古だけでなくこういった打ち合わせも含めお互いの親交を深め、己のレベルアップを図るのだ。

 今夏の重要テーマは「函南大会の反省」。
 各地区から出された反省の中で最も多かったのは主審・副審の技術向上を目指すべきだというものだった。大石道場の審判員(初段以上)は一定のレベルには達している。しかし、当然初段を取ったばかりの者と四段・五段の先生方とは経験が違い差があるのも致し方ない。経験を積むことが自分自身を磨くことに繋がるのでよりいっそうの大会参加(審判経験を積む)を皆で約束した。
 また、大会の運営についても、山梨県大会とエコパ大会を以下に成功させるか、師範をはじめ各先生方が意見を出し合う。喧々諤々話し合いは2時間に渡った。

 合宿の良さはこういった時間を充分に取る事もでき、多くの参加者が精神的にも成長出来る事だ。年に一度しかない合宿だからこそこれからも大事に考え参加させてもらいたい。
東部地区・夏季合宿3 サムソン3
 サムソンの連続組手は無事終わった。
 大石代悟主席師範と握手をし、胴上げをされ、総裁のパネルの前で写真を取り確かに元気そうだった。
 組手の内容も充分すぎるほど内容のある実力を見せ付けてくれた。
 「きつかっただろう。」と問いかけると「これが極真だ。判っているから大丈夫だ。」との答えが帰ってきた。来静するだけでも丸二日掛かる、そんな遠いところから「極真」を学びに来ている訳だから私の質問が愚問であった。
 しかし、ホテルの部屋へ戻ると緊張の糸が切れたのだろう。夕食も「いらない。」と言って自室での休みを希望した。かなりの疲労が彼を襲っているのだろう。結局その日は夕食もその後の懇親会にも参加しなかった。

 極真の連続組手はそれほど大変なもので、高段位を目指す者はそれを承知で受審する。だからこそ価値があり、学ぶものがあるのだ。

 道場稽古の後、道場生にこう話した。
 「皆さんは、ただの習い事としてしか極真を捉えていないかもしれない。しかし、本当の極真はそこからさらに一歩先にあるのだ。厳しい稽古を通じ自分自身を鍛え、そこで身に付けた強い精神力を普段の生活に活かさなければならない。きつい仕事をさらっとやりぬく気構えや相手の立場に立った物の見方や考え方でリーダーシップを取ること、日本文化としての武士道を後世に伝えること、そういったことが出来る人間になって欲しい。」
 「皆さんが極真というものをしっかりと捕らえて、一生懸命稽古し、黒帯を取らなければ近い将来日本の心を海外の人から教わらなくてはならなくなるのだ。そうならないように一生懸命稽古して下さい。」と。

 それにしてもこの夏、いい勉強をさせてもらった。
 先輩サムソン、又時間があったらこちらへ来てもらいたい。
東部地区・夏期合宿2 サムソン2
 サムソンの連続組手が始まった。
 一人目から積極的に飛ばす。しかし、五人目あたりからペースが落ちてきたように感じた。この暑さの中、彼の組手は連続組手用ではない。試合モードで闘っているのだ。年令は29歳、来春の世界大会にも出場を予定している。だから気持ちが上手く切り替わっていないようだ。
通訳を通じて「連続組手は試合ではない。長丁場だから動きながら距離を取って闘え。」と話した。

 10人目、15人目、20人目と節目でアドバイスを行った。15人目あたりから目の焦点が合っていないと感じた。それだけ疲れているのだろう。しかし、残り10人を切ったところでアドバイスは止めた。もうここまで来たら今まで積み上げてきた稽古と自分を信じて闘うしかない。極真の連続組手を完遂するにはそれしかない。私も含め経験者はそう感じるだろう。残り最後の10人は今までの経験を活かし、緩急、強弱織り交ぜて、しかし、それでも一撃必殺の技を出すべく虎視眈々とその隙を伺い、闘うしか他なのだ。

 結果は無事30人を終えることが出来た。
 感動の連続組手だった。
 周りから多くの拍手をもらったサムソンは本当に嬉しそうだった。・・・
東部地区・夏季合宿1 サムソン1
 東部地区の夏季合宿に顔を出してきた。
 過去に3度ほど東部地区の合宿には参加させて頂いている。
 東部地区の合宿が地元静岡三保で行われることになって2年目、地理的にも近いので時間の許す限り顔くらいは出そうと思っている。

 特に今年は二つの大きな理由があった。
 一つはサムソンの30人組手・審査が行われるからだ。ジンバブエから遠路遥々このためにやって来た。そして約1週間ほど静岡で預かり、静岡南道場にも3回稽古に来てくれた。午前中に一緒に型稽古も行った。昼食も夕食も何度も一緒に取った。道場では少年部も含め親睦会も行った。
だから、情が移った。だから、彼の一生懸命の姿を見ておきたかった。

 当日は大変蒸し暑く、軽く動くだけでも汗が吹き出る。
 この日の審査は厳しいものになると予想された。
 全員での基本と型稽古の後、帯別での型発表が行われた。その後、いよいよサムソンの審査が始まった。東部地区・夏季合宿参加者約400名が見守る中、たった一人で知りえる全ての型を行った。20種類を、たった一人で、30分超の時間が掛かった。これだけでも体力を使い果たすことになる。しかし、彼は手を抜かず、全力で行った。
 上手い、お世辞抜きで上手い。我々も本家本元の意地に掛けて、本当に一生懸命稽古しなければならないと再考した。

 型審査終了後、サムソンだけ組手のための休憩に入った。
 合宿そのものは高段位の先生方の試割りが行われ、難易度の高い試割りに参加少年部も目を輝かせていた。
 そして、約30分の試割りの時間が終わり、再びサムソンの登場。
 ここから地獄の30人組手が行われる。
 大石代悟主席師範の指示により一人目の対戦相手が伝えられた。
 県大会で決勝へ上がる実力を持つ者が一人目となった。サムソンの表情は日本人と違い判りづらい。ましてや上背がある。対戦者は気を抜くと自分がやられてしまいそうな気になる。当然力の入った組手となった。初っ端からモードが上がる。・・・
フロム ジンバブエ 2
 ジンバブエから日本に稽古に来ているサムソンが体育館稽古に来てくれた時の話だ。
 いつもは稽古前に走り回り、鬼ごっこをして遊ぶ少年部もこの時ばかりはおとなしかった。私が「いつものように鬼ごっこすれば?」と水を向けると「今日はやんない!」と。彼らなりに緊張しているのだろう。
 しかし、基本稽古、型稽古と気合を入れ、身体と心がほぐれてくると少年部にも徐々にいつもの調子が出てきた。
 ころあいを見計らって組手稽古に移った。
 サムソンは翌週土曜日に30人連続組手の昇段審査を控えているので強めの組手は行わない。ましてや、体育館稽古のほとんどの道場生は少年部だ。軽く動くだけの調子を整える組手が主になる。サムソンに「ライトスパーリング? OK?」と声を掛ける。にっこり笑って頷く。少年部たちとも力の配分をして丁寧な組手を披露してくれた。

 さっきまでおとなしかった少年部がここで急変した。物怖じしない一人の少年がサムソンに進んで組手を申し出たからだ。次の番からはサムソンの前に少年部が列を成した。子供たちの自然な好奇心が芽生えた瞬間だ。
 彼が静岡南道場に来てくれたお陰で、私もそして道場生も刺激を受け、新たな経験を積むことが出来た。
 極真カラテを続けていて良かった。
フロム ジンバブエ 1
 今年もまた、ジンバブエからサムソン二段がやって来た。飛行機を乗り継いで丸二日・48時間くらい掛かるそうだ。日本の極真カラテに憧れて、そして、現存する空手家の中で実績と実力を今尚保ち続けている最も力のある大石代悟首席師範に稽古を付けてもらうためだ。師範も忙しいので約2週間の滞在のうち、1週間を静岡で預かることになった。

 彼はジンバブエでは5箇所の道場を持ち、指導・運営している。抱える道場生も250名ほどいるそうだ。立振舞や稽古に対する姿勢は日本人以上のものを持っている。
 彼を見ていると、我々日本人は本家本元として、決して気を抜かず稽古に精進しなければならないと感じる。
 このことは保護者の方にも充分に理解して頂きたい。
 もっと、もっと、必死に、一生懸命に稽古しなければならない。簡単に弱音を吐く訳にはいかない。極真にはそれだけのものがある。そこから多くのことを学ぶことが出来る。
 いったい、日本のどこに48時間も掛けて何かを学びに行こうとする人間がいるだろうか? 海外にはその大切な部分が充分に伝わっているが、残念ながら日本人には充分伝わってはいないようだ。

 多くの保護者の方々には、静岡にはそれを教えてくれる人がいて、目の前に教わりに来る人がいるというこの現実をしっかりと頭に焼き付けて欲しい。
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